■現時点でアベノミクスに評価を下すなら
週刊誌は見出しが勝負だ。派手な「見出し」をつけて、読者を引き込めば勝ちだ。
著者が執筆した原稿でも、見出しだけは、週刊誌の編集者が勝手につける。このお約束は常識だ。
「週刊現代」2016年2月27日号に、筆者が応じたインタビューが掲載されている。内容は、2014年4月からの消費増税が日本経済に与えた影響について論じたモノだ。本コラムの読者であれば、何回も読んだことのある話である。
ところが、その見出しは「アベノミクスついに沈没 『消費税8%』がすべての間違いだった」となった。これに多くの人が反応したようで、記事の反響も大きかったようだが、これは週刊誌の編集者の勝ちだ。みんな、編集書の思うツボになったわけだ。
その中身は、2014年4月からの消費増税は日本経済に悪影響を与え、GDP20兆円分を減らしたことになるというものだ。取材時には左の図をつけて説明したが、週刊現代には載っていない。だからここに載せておくが、この図は、消費増税前の成長傾向(駆け込み需要を除く)を延長して、増税がなかった場合の成長を示している。
図こそ載っていなかったが、インタビュー内容の記述は正確である。その点、週刊現代の記者はしっかりしている。
筆者は、経済を雇用とGDPの両方でみる。雇用についていえば、安倍政権はしっかりとしていて、金融政策によって雇用を増やしている。しかし、GDPは2014年4月の消費増税によって失速している、このGDPについての部分をインタビューで述べた。週刊現代の見出しは、この部分だけについて触れていることになる。
見出しで「アベノミクスはすべてがだめだった」と勘違いした人は、まんまと編集者の思惑にはまったわけだ。正確にアベノミクス全体についていうなら、雇用は良いが、GDPはいまいちというところだ。
もっとも、GDPを引き上げるのはそれほど難しいことではない。本コラム(例えば2016年1月4日付け「2016年、日本の景気が悪くなる要素が見当たらない~「国債不足」に「追加緩和」そして「埋蔵金バズーカ―」まで飛び出す!?」)でも書き、週刊誌のインタビューでも言及した「埋蔵金バズーカ」を使えばいいのである。
■さらなる一手を示す
ただ、それだけではない。本コラムでは、GDP引き上げのためのさらなる政策手段があることを示そう。ちなみに、これから述べる公共事業について先にひと言。筆者はときどき「反公共事業派」と言われることもあるが、そうしたことを言ったことがない。世の中のレッテル貼り論者は、調べもせずにデタラメをいうものだ。
公共事業については、採算性をB/C(コスト・ベネフィットを計測して、ベネフィットがコストを超えるモノだけを公共事業として実施する)で行うべきと主張してきた。これは当たり前の基準であり、先進国ではどこでも採用している。
一部の公共事業派は、B/Cを無視、というか配慮せずに行うべきと主張する。それには反対であるが、B/C基準をみたす、つまりベネフィットがコストを超える限り、公共投資に制限はないと考える。
ちなみに、筆者は、本コラムでB/C基準を適用せずに公共投資を削減した民主党時代を批判もしている(2015年9月14日付け「鬼怒川決壊?常総市の失敗と、治水予算を2割削った民主党政権の責任を考える」)。今の経済状況を考えると、B/C基準をクリアできる限り、思いっきりインフラ整備を行ったらいい。
ただし、公共事業派がいう、「便益の現在価値を計算するときの割引率は4%」というのは大いに疑問である。
これは、イールドカーブでいえば、4%のフラット・イールドを想定することに他ならない。縦軸に金利(利回り)、横軸に期間(残存年数)を取ったイールドカーブでは、長期の金利が短期の金利よりも高い右肩上がりの曲線(順イールド)や、長期の金利が短期の金利よりも低い右肩下がりの曲線(逆イールド)となるが、フラット・イールドとは、それが平坦(傾きが緩やか)になっていること。長期でも短期でも金利が変わらないとみなされていることを示す。
今の国債イールドカーブは上図の通りである。
お分かりのように、10年くらいまでマイナス金利が続くのである。このようなイールドカーブが形成されるのは、1年後、2年後……と将来の短期金利が低いままであると予想されるからだ。ちなみに計算すると、7年程度先まで、短期金利はマイナスになる。
■新規国債発行がイヤなら、こんな手がある
こうしたイールドカーブであれば、B/C基準の割引率は、それぞれの期間に対応した割引率を用いるか、一律では0.5%程度の割引率を用いれば十分であろう。こうすれば、B/C基準によって採択可能な事業は大きく増加するはずだ。今の金利環境は、こうした事業の採択可能性を増やしているのだ。
逆にいえば、この程度の低い割引率でもB/C基準をクリアできないようなら、筋の悪い事業なので止めて、他のプロジェクトを考えた方がほうがいいということだ。
こうした公共事業のプロジェクトの財源は、前述の埋蔵金を充ててもいいが、新規国債でも問題ない。
新規国債発行というと、政府の財政再建目標との整合性を問題視する向きもある。金融環境や今の日本の財政事情から、筆者は財政再建の必要性は認めるものの、その優先順位はそれほど高いとは言えないという立場だ。
日本の財政事情については、2015年12月21日付け「「日本の借金1000兆円」はやっぱりウソでした~それどころか…なんと2016年、財政再建は実質完了してしまう!この国のバランスシートを徹底分析」を参照されたい。
ただ、財務省は2020年でのプライマリーバランス(基礎的財政収支)の均衡を気にするだろうから、新規国債には及び腰なはずだ。これに対して、財務省公認の「財投債」(財政投融資を行なう資金調達のために発行する債券)を使った裏技を紹介しよう。
筆者は、元大蔵官僚として財投改革における「財投債」の企画発案者なので、こうした手法を知っているが、あまり本質的な話ではない。あくまで“財政再建目標は優先順位が低い”が本筋である。なお、筆者が企画した財投改革に興味がある方は、完全な専門書であるが「財投改革の経済学」を参照していただきたい。
■G20の要望にも合致する
さて、政府のプライマリーバランスは、国民経済計算における数字を使っている。
そこでは、「財政収支は国民経済計算における中央政府及び地方政府の純貸出(純借入)。基礎的財政収支は財政収支から純利払い(利払い[FISIM調整前]マイナス利子受け取り[FISIM調整前])を控除したものである」とされている。
政府の特別会計の多くは、公的部門(中央政府と地方政府)に属するが、公的企業に属するものもある。公的企業は、国民経済計算では公的部門でないので、政府のプライマリーバランスに影響しない。
財政投融資特別会計は、政府の特別会計であるが、これまで国民経済計算では公的企業と分類されている。また、財政投融資特別会計では「財投債」という債券発行が可能であるが、財投債の商品性は通常の国債と同じで、発行も通常の国債と併せて行われているので、金融商品として見た場合、通常の国債と全く同じである。
つまり、財投債で資金調達すれば、通常の国債と同じでマイナス金利のメリットがあるうえ、政府のプライマリーバランスを悪化させないのだ。
なお、財投債は通常の国債と一緒に発行されており、民間金融機関で両者の区分はされずに取引されている。もちろん、日銀の市場オペ対象でもある。
いずれにしても、今のようなマイナス金利の状況では、官民問わず投資環境はいい。もし民間が行わないのであれば、官として必要な投資を行っておくのは良い政策だ。
しかも、今の国債市場は品不足である。この影響もあって、国債金利が10年間でマイナスという状況だ。ここで、国債(財投債)を発行するのは、国債市場に国債を供給するという意味でも悪い手でない。
海外の経済状況が不透明なのも、埋蔵金バズーカや財投債発行による財政支出を後押しする。昨日閉幕した20か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明(G20)では、
金融政策は引き続き、中央銀行のマンデートと整合的に、経済活動と物価安定を支えるだろう。しかしながら、金融政策のみでは、均衡ある成長に繋がらないだろう。我々の財政戦略は成長の下支えを企図しており、強靭性を高め債務残高対GDP比を持続可能な道筋に乗せることを確保しつつ、経済成長、雇用創出及び信認を強化するため、我々は機動的に財政政策を実施する。
と書かれている。まさに、この声明を達成するには、埋蔵金バズーカや財投債発行による財政支出が最適である。
■対策費用は累計30兆円規模!
G20の延長線上には、5月26~27日に行われる、G7の伊勢志摩サミットもある。日本が議長国であるが、G20での財政・金融一体的な積極活用が議題になるだろう。それは、財政再建至上主義ではなく、緊縮財政礼賛でもないはずだ。
その流れの中では、消費増税はありえないはずだ。その上に、埋蔵金バズーカや財投債発行による財政支出を行っても、政府のプライマリーバランスの均衡化には影響ないのだから、安心して財政支出を行えばいい。
政府の財政支出が向かう先として、何が考えられるか。それはまさに政治の課題である。リニア新幹線整備、耐震強化、人的資本投資などいろいろなものがあり得る。財源は、埋蔵金バズーカや財投債発行があるのだから、累計30兆円規模以上の対策について余裕をもって考えればいい。
こうした話が、これからポロポロと出てくるだろう。もちろん、今国会の会期末には、サミット後のダブル選挙もありえる。7月に参院選があるのだから、そのための政策作りは着々と行われるので、その過程で出てくるかもしれない。
なお、マイナス金利も、金融機関の評判はいまいちだが、そのうち住宅ローン保有者などの低利借り換えが進むと、目に見えて効果がわかるはずだ。例えば、5年前に固定金利3%で30年ローンを組み、残債が2500万円ある場合、残り25年の支払いを2%ローンに切り替えると、手数料を払ったとしても300万円程度支払額が少なくなる。ただし、住宅減税を受けている場合減税が受けられなくことがあるので注意すべきだ。
2016/03/01
Posted
2016/03/01
Posted
source : 2016.02.29 現代ビジネス (クリックで引用記事開閉)
韓国大統領 月山明博(李明博)の…天皇陛下への「不敬発言」
痛惜の念などという単語一つを言いに来るのなら、来る必要はない。
日王は韓国民に心から土下座したいのなら来い。
重罪人にするように手足を縛って頭を足で踏んで地面に擦り付けて謝らせてやる。
重罪人が土下座もしない、言葉で謝るだけならふざけた話だ。
そんな馬鹿な話は通用しない。
それなら入国は許さないぞ。
日王は韓国民に心から土下座したいのなら来い。
重罪人にするように手足を縛って頭を足で踏んで地面に擦り付けて謝らせてやる。
重罪人が土下座もしない、言葉で謝るだけならふざけた話だ。
そんな馬鹿な話は通用しない。
それなら入国は許さないぞ。
偽左翼マスメディアの情報操作手法
手法 | 用例 | 手法 | 用例 | 手法 | 用例 | 手法 | 用例 |
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連想の創出 | 愛国者に対して「軍靴の音が聞こえそうだ」などと揶揄し否定的な印象を与える… | コメント | 人々を一定の方向に誘導するために「事実とは異なる解釈」をコメントさせたり「社説」にする… | プレゼンス効果 | 現場からの中継や縮小ジオラマなどで「臨場感」を演出し「やらせ」も交えて信用されやすくする… | 分類表 | 一部の「ネット右翼」が批判しています…のように決まった単語・フレーズで事象を分類して極小化・極大化する… |
撹乱 | 「第三極も含めて政党が乱立して訳が分かりません…」などと連日「情報ノイズ」で溢れさせ興味自体を失わせる… | 癒着提案 | TBS「安倍官房長官印象操作映像事件」のように「個別の事実」を「継ぎ接ぎ」して「誤った印象」を植え付ける… | 匿名の権威 | 「信頼すべき消息筋によれば…」のように情報元を明かす必要がない事を逆手に取り記事の内容に権威を与える… | 日常会話 | お隣の「韓国」では…のように本来否定的な要素「韓国」を日常会話のように繰り返し心理的習熟効果で反応を麻痺させる… |
感情共鳴 | コンサートで開催場所の地名を大声で繰り返し叫ぶ…などのように「デモ」「集会」などで群集を理性ではなく感情レベルで反応させる… | 歴史の書き換え | 民主党の「天皇制廃止」「戸籍法廃止」「夫婦別姓」などの愛国心を低下させるための国家・民族全体に対する長期的な情報操作… | 感情整列 | この時間にご覧になっている貴方だけに限定100セットだけ…などと「一定のシチュエーション」を用意して群集の感情を「均一化」させる… | 一次効果 | 「朝日新聞の従軍慰安婦捏造問題」「iPS細胞での読売新聞大誤報」など「最初に発信された情報」は嘘でも捏造でも信用されやすいという原理… |
ブーメラン | 坂本龍一・山本太郎などの著名人を使い原発管制報道に対する「自由の闘士」を作り出し国力を削るために「愛国者」を装った抗議運動を展開する… | 心理的ショック | 日本は豊かなのだと錯覚させ更に絞り取るために「飢餓」を伝え…日本は悪い事をしたと日本人を自虐的に思い込ませるために繰り返し「戦争」を伝えます… | 半真実 | 「マニュフェストが実現出来なかったのは自民党の負の遺産のせいで民主党がダメだった訳ではない…」のように嘘の中に一面的な真実を織り込み全体を真実に見せる… | フィードバック | 「支持政党無しの無党派層は過去最高」という結果を得るために世論調査の回答項目に「民主党もダメだけど自民党もダメ」という項目を設定し全体の意見に偽装する… |
すり替え | 「傷害」を「いじめ」「窃盗」を「万引き」「殺人事件」を「交通事故」「テロリスト」を「レジスタンス」「略奪事件」を「抗議デモ」など受け入れ易い言葉に置き換える婉曲手法… | 脅威の創出 | 尖閣購入時に「中国の脅威」は民主党政権以降に尖鋭化していたにもかかわらず恰も「都知事発言以降に尖鋭化した」かの如く捏造し民主党には他に選択肢は無かったと責任転嫁… | 社会的同意 | 首相の靖国参拝に「外国」から激しい反発が起こっている…などと…特定アジアだけの意見を恰も世界全体が同意していると錯覚させる…「人権擁護法案」「外国人参政権」などもこの手法… | 側面迂回 | 民主党の原発事故対応では線量などの周辺情報は正確に報じられ枝野幸男の「直ちに健康に影響を及ぼすものではない…」の嘘の信憑性を高めメルトダウン・風向きなどの核心部分は隠蔽された… |
虚偽類似 | 「視聴率低迷は若者のテレビ離れのせい…」「CDが売れないのは違法ダウンロードのせい…」「紅白歌合戦に韓流スターが出演できないのは日本の右傾化のせい…」など都合の良い「原因と結果の因果関係」を作り出す… | 事実確認 | 原発安全神話を作り出したのも公共事業にジャブジャブ税金をつぎ込んだのも自民党です…など…「一面的な事実」を先に述べ「事実確認」させ…自民党政権に逆もどりして良いんですか?…と未来を誤認・錯覚させる… | 毒入りサンドウィッチ | 「白川総裁が自民党の経済政策を批判」「安倍総裁の経済政策発言を市場が好感し円安に振れ株価は年初来の高値」「一方でハイパーインフレを懸念する声も」…のように序文と結論の否定的報道で肯定的な報道を挟み肯定的な報道の意義を低下させる… | 砂糖入りサンドウィッチ | 毒入りサンドウィッチの逆の手法… |
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