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2013/10/07


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【櫻井よしこ 美しき勁き国へ】信念に基づき行動を

source : 2013.10.07 産経ニュース (クリックで引用記事開閉)





安倍晋三首相は信念に基づいていま、行動するのがよい。日本立て直しの宿命的課題を解決する好機はいまをおいてないであろう。

米国の国際社会への影響力が釣瓶(つるべ)落としのように低下し、世界が新しい国際秩序の構築に至る混迷の時代のとば口に立ったいま、日本の役割はかつてないほど重要である。意識を高め、力を強化し、責任を全うできる国へと生まれ変わる絶好の機会である。

国内政治において失政を重ねたオバマ政権は議会対策にも失敗し、10月1日、政府機関の一部閉鎖に追い込まれた。17日までに連邦債務の上限を引き上げなければ、史上初の債務不履行に陥る。

世界をも混乱に陥れかねない危機の余波で、米大統領は8日からインドネシアのバリ島で開催されるTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)首脳会合を欠席する。インドネシアのみならず、ブルネイ、マレーシア、フィリピンへの訪問も中止された。

米大統領の欠席を横目に見ながら中国の習近平主席はインドネシアとマレーシアを、李克強首相はブルネイ、タイ、ベトナムを前後して訪れる。島を巡り中国と対立するフィリピンだけは徹底的に外し、孤立させる戦略である。

一方で中国は、フィリピン領有の南シナ海スカボロー礁で巨大なコンクリートブロックを積み上げて建造物建築の準備に入った。12万もの国民を殺害したシリア政府に対して全く軍事介入しなかったオバマ大統領を、有事にも動けない大統領と、中国が見切った結果であろうか。

シリア問題を巡る優柔不断でロシアのプーチン大統領に外交的敗北を喫したのと同様の敗北を、中国に対しても繰り返そうとしているのがオバマ政権だ。南シナ海沿岸のASEAN諸国の米国に対する信頼は揺らがざるを得ず、アジア諸国の信頼が厚い日本の貢献が切望されるゆえんだ。

日本がより大きな役割を果たすべきとの希望を米国も強く打ち出した。3日、東京で開催された日米安全保障協議委員会(2+2)である。

米国側が「真に歴史的」な意義があると捉えて日本で開催した2+2は、日米同盟の新しい地平を示す画期的な内容だった。安全保障会議の設置や集団的自衛権の行使を含む法的基盤の整備、防衛大綱の見直し、東南アジア諸国への貢献の拡大など、安倍首相が進める施策を米国が全面的に支持し、米国とともに日本がアジア・太平洋のより広い地域でより多く貢献することに深く踏み込んだ。

背景にはリチャード・アーミテージ元国務副長官が巧まずして述べたように、アジア・太平洋地域における「日本の評判の良さ」が「過去70年間の大半にわたり、米国に恩恵を及ぼした」(9月29日「読売新聞」『地球を読む』)という評価もある。

日本がまともな国になるこの好機を首相は確実につかみつつあり、私はそのことを高く評価する一方で、もうひとつの重要事、日本国の精神的土台を成す靖国神社参拝について物申したい。

過日、伊勢神宮の式年遷宮に首相以下多くの閣僚が参列した。皇祖神、天照大神(あまてらすおおみかみ)を新しい御社殿にお移しする遷御(せんぎょ)の儀は、このあと65棟もの新しいお社を建造する大事業である。総費用550億円は全国津々浦々の国民の寄付で賄われる。ご遷宮には国民の願いと心、日本の長い歴史を通して伝えられてきた価値観が凝縮されている。

私も参列したが、遷御の儀の厳かな雰囲気の中で思わず知らず頭を垂れ、神様に手を合わせる人々の姿が多く見られた。ご遷宮に国民を代表して参列した首相に感謝し、安心を得た人々も多かったことだろう。日本国の繁栄と日本国民の幸福への祈りは理屈抜きの自然発生的なもので、その日本人の心情を素直に表現しているのが神道であると実感したことだった。

同様に、日本人は靖国神社と御社に眠る英霊に素直な心情として尊崇の念を寄せてきた。だからこそ、伊勢神宮に祈りと感謝を奉じたように、首相は靖国神社にも国民の心を代表して正式参拝するのが自然であり、正しいのだ。

シーファー元駐日米大使は首相の参拝に関して「敬意を表したいという感情は理解できる」と述べた。祖国に殉じた英霊に尊崇の念を表するのは国際社会において、自然かつ最も重要な政府の責務だ。

アーミテージ氏も、ニューヨーク・タイムズ紙東京支局長のマーティン・ファクラー氏も靖国参拝は日本にとって「自滅点」となり、単に中国を有利な立場に置くことになると警告する。たしかに首相の靖国参拝は中国と韓国の尋常ならざる非難に直面することだろう。だが、日本国民は日本の戦後の平和の歩みに自信を持とうではないか。わが国は他国の領土も盗まず異民族も虐殺していない。仏像も盗んではいない。歴史の捏造(ねつぞう)もしていない。日本の勁(つよ)さはこうした六十数年の誠実さの積み重ねに根ざしている。

前述のように米国の一部には靖国参拝を危ぶむ声もある。だが、米国の日本理解には首相参拝の真意をくみとるだけの深さがあるはずだ。何よりも米国の国益は、中国、ロシアの攻勢の前で、日本の力をあらゆる意味で強化することではないか。日本の真の再生は日本人が日本の心と誇りを取り戻してこそ、可能である。真に再生した日本は、アメリカにとっていまよりはるかに信頼できる同盟国となり得る。その一歩は安倍首相の静かな決意に支えられた参拝から始まるのである。


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